2008/05/28 23:25:36
トーク番組にソニンさんが出ていた。
今まで、韓国のアイドル?くらいにしか認識していなくて、しかも、あまり興味もなく…(ソニンさん、ごめんなさい
)だったのだけれど、2日間、ソニンさんの話を聞いて、自分の思う事や気持ちをしっかり持っていて、それを実行出来るとっても素敵な人だなぁ…と思った。
一つ目は、これからする舞台の役づくりの話。
『ミス・サイゴン』という舞台で、ソニンさんは、ベトナムの17歳の少女「キム」の役。
物語は、通称「エンジニア」の経営するお店で、アメリカ兵クリスとベトナム人の少女・キムの出会いから始まる。場所は、陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)。
二人の出会いはすぐに恋に変わっていくのだが、サイゴン陥落の混乱の中で、2人は別れ別れになってしまう。キムは、クリスの帰国後に生まれた彼との子、タムを唯一の希望、生きる力として懸命に生きていく。キムの願いは、タムをアメリカに渡らせ希望に満ちた未来を作ってあげること。後にキムとタムの存在を知ったクリスは、キムたちに会いに行くのだが…そこから不幸なすれ違いが始まる…
ソニンさんは、そのベトナム人の「キム」という少女の、過ごしてきた環境や心境を知りたいと思い、ベトナムに、しかもキムの生まれ育った場所に行こうと出かける。けれど、その街を知る人はいなくて、結局、当時の記録からお話に基づいて日にちを遡り、場所を探し当て、訪ねて行ったという。
ついた街は、本当にやっと建てたというような家がポツポツと点在し、まるで何もないような状態だったそうだ。そんな中で一軒のお菓子屋さんを見つける。そのお店にはちょうどキムと同じくらいの少女が働いていたので、お菓子を選ぶ振りをしつつ、彼女を観察しようと…。観光客の少ない街では、ことのほかその店のお母さんが喜んで、ごちそうしてくれて、それが凄く嬉しかったという話だった。
もちろん多くの俳優たちは、それぞれ独特の役作りの仕方を持っているだろうし、どの人も一つの役に対する姿勢は真摯なものに違いないだろう。
ソニンさんも、その一人、というだけの事かもしれない。けれど、一生懸命にでもごくごく当たり前のように、自分なりの役作りに正面から取り組んでいる彼女の姿は…なんていうか…すごく心を動かされた。自分は、今の仕事に、どれほどの思いをもって取り組んでいるだろう…?
仕事の種類は…多分…関係ないんだと思う。
そう考えた時、彼女の当たり前さがなんだかすごく眩しくて、キラキラしていて素敵だなぁ…。
二つ目は、『ペテン師と詐欺師』の舞台に出てた時に、ハプニングが多くて大変だったと言う話。中でも、初日から3日目位の時に、帽子をとって長台詞をいう場面で、帽子と一緒に鬘までとれてしまったのに、気がつかず、お客さんのクスクスという笑い声に、
「え?なに? ん? なんだか今日は帽子が重いわね(ここで帽子をとった手に視線)…。!!!!!(か、かつらがとれてる?! って、頭、キャップ{鬘の下は、キャップで(どんな物かは想像しましょう)地毛を覆っているんだそうだ}状態?!)」
と気付いてからが大変。内心、どうする?どうする?と自問しつつも、芝居は続け、もちろん台詞も続け…。何事もなかったかのように帽子を被るか、そでにはけるか…。とりあえず、被ろうと思ったのはいいけれど、どっちが前が分からない!? 変に被れば、よけい可笑しい事になっちゃうよ…。被るのは諦め、そでにはけるしかない! その間も芝居は続け、台詞も続け…。 で? いつはける? いつはける? はけるタイミングを伺っているうちに、舞台上には市村さんと鹿賀さんと自分の3人に! ああ…と思っているうちに、最後のクライマックスへ突入。
と! 彼女は閃いたんだそうだ。 もう、ここしかない! これほどの絶好のタイミングはもう無いっ! と。最後のシーンで、彼女が自分の正体をばらす所がある。そこで、彼女は、
「私の正体は!」
と威勢良くキャップをとった。自分の髪はロングなので、いかにもって感じに決まり、事なきを得たという。
この話を聞いた時には、役者ってなんて凄いのだろう…と、心底惚れ惚れと感心した。だって…はっきり言って、鬘を見た瞬間、頭の中は真っ白けっけ。台詞も何もぶっ飛んじゃいそうだもん。芝居を続け、台詞を続けながら、頭の中でいろんな事を駆けめぐらせて、どうするか、を考えるなんて!
はぁ…凄い…。
役者としては、特に舞台俳優はそうでなければ、務まらないのだろうし、そういう時の訓練も積み重ねていくのだろうと思うけれど。ソニンさんも、それを着実に自分の実力の一部として身につけているというのが、おなじ若い世代でも、人によって全然違ってくるんだ…って思うと、なんてかっこいいんだろう!って。
その時、共演者やスタッフの人々に、
「よくやった!」
って褒められたんですよ〜、ってニコニコと嬉しそうに話している姿が、全然得意な感じじゃなくて、すごく素直で可愛くて。
ああ、いいなぁ、こんな風に自分の気持ちを素直に表すって。
『ミス・サイゴ』観にはいけないけれど、きっといい舞台になるんだろうな。
ミス・サイゴン
今まで、韓国のアイドル?くらいにしか認識していなくて、しかも、あまり興味もなく…(ソニンさん、ごめんなさい
)だったのだけれど、2日間、ソニンさんの話を聞いて、自分の思う事や気持ちをしっかり持っていて、それを実行出来るとっても素敵な人だなぁ…と思った。一つ目は、これからする舞台の役づくりの話。
『ミス・サイゴン』という舞台で、ソニンさんは、ベトナムの17歳の少女「キム」の役。
物語は、通称「エンジニア」の経営するお店で、アメリカ兵クリスとベトナム人の少女・キムの出会いから始まる。場所は、陥落直前のサイゴン(現在のホー・チ・ミン市)。
二人の出会いはすぐに恋に変わっていくのだが、サイゴン陥落の混乱の中で、2人は別れ別れになってしまう。キムは、クリスの帰国後に生まれた彼との子、タムを唯一の希望、生きる力として懸命に生きていく。キムの願いは、タムをアメリカに渡らせ希望に満ちた未来を作ってあげること。後にキムとタムの存在を知ったクリスは、キムたちに会いに行くのだが…そこから不幸なすれ違いが始まる…
ソニンさんは、そのベトナム人の「キム」という少女の、過ごしてきた環境や心境を知りたいと思い、ベトナムに、しかもキムの生まれ育った場所に行こうと出かける。けれど、その街を知る人はいなくて、結局、当時の記録からお話に基づいて日にちを遡り、場所を探し当て、訪ねて行ったという。
ついた街は、本当にやっと建てたというような家がポツポツと点在し、まるで何もないような状態だったそうだ。そんな中で一軒のお菓子屋さんを見つける。そのお店にはちょうどキムと同じくらいの少女が働いていたので、お菓子を選ぶ振りをしつつ、彼女を観察しようと…。観光客の少ない街では、ことのほかその店のお母さんが喜んで、ごちそうしてくれて、それが凄く嬉しかったという話だった。
もちろん多くの俳優たちは、それぞれ独特の役作りの仕方を持っているだろうし、どの人も一つの役に対する姿勢は真摯なものに違いないだろう。
ソニンさんも、その一人、というだけの事かもしれない。けれど、一生懸命にでもごくごく当たり前のように、自分なりの役作りに正面から取り組んでいる彼女の姿は…なんていうか…すごく心を動かされた。自分は、今の仕事に、どれほどの思いをもって取り組んでいるだろう…?
仕事の種類は…多分…関係ないんだと思う。
そう考えた時、彼女の当たり前さがなんだかすごく眩しくて、キラキラしていて素敵だなぁ…。
二つ目は、『ペテン師と詐欺師』の舞台に出てた時に、ハプニングが多くて大変だったと言う話。中でも、初日から3日目位の時に、帽子をとって長台詞をいう場面で、帽子と一緒に鬘までとれてしまったのに、気がつかず、お客さんのクスクスという笑い声に、
「え?なに? ん? なんだか今日は帽子が重いわね(ここで帽子をとった手に視線)…。!!!!!(か、かつらがとれてる?! って、頭、キャップ{鬘の下は、キャップで(どんな物かは想像しましょう)地毛を覆っているんだそうだ}状態?!)」
と気付いてからが大変。内心、どうする?どうする?と自問しつつも、芝居は続け、もちろん台詞も続け…。何事もなかったかのように帽子を被るか、そでにはけるか…。とりあえず、被ろうと思ったのはいいけれど、どっちが前が分からない!? 変に被れば、よけい可笑しい事になっちゃうよ…。被るのは諦め、そでにはけるしかない! その間も芝居は続け、台詞も続け…。 で? いつはける? いつはける? はけるタイミングを伺っているうちに、舞台上には市村さんと鹿賀さんと自分の3人に! ああ…と思っているうちに、最後のクライマックスへ突入。
と! 彼女は閃いたんだそうだ。 もう、ここしかない! これほどの絶好のタイミングはもう無いっ! と。最後のシーンで、彼女が自分の正体をばらす所がある。そこで、彼女は、
「私の正体は!」
と威勢良くキャップをとった。自分の髪はロングなので、いかにもって感じに決まり、事なきを得たという。
この話を聞いた時には、役者ってなんて凄いのだろう…と、心底惚れ惚れと感心した。だって…はっきり言って、鬘を見た瞬間、頭の中は真っ白けっけ。台詞も何もぶっ飛んじゃいそうだもん。芝居を続け、台詞を続けながら、頭の中でいろんな事を駆けめぐらせて、どうするか、を考えるなんて!
はぁ…凄い…。
役者としては、特に舞台俳優はそうでなければ、務まらないのだろうし、そういう時の訓練も積み重ねていくのだろうと思うけれど。ソニンさんも、それを着実に自分の実力の一部として身につけているというのが、おなじ若い世代でも、人によって全然違ってくるんだ…って思うと、なんてかっこいいんだろう!って。
その時、共演者やスタッフの人々に、
「よくやった!」
って褒められたんですよ〜、ってニコニコと嬉しそうに話している姿が、全然得意な感じじゃなくて、すごく素直で可愛くて。
ああ、いいなぁ、こんな風に自分の気持ちを素直に表すって。
『ミス・サイゴ』観にはいけないけれど、きっといい舞台になるんだろうな。
ミス・サイゴン
